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乳がんに用いられるアフィニトールの効果は?口内炎といったような副作用を取り除く方法を解説

 2019/03/12 乳がん  

こんにちは。加藤隆佑です。

本日は、乳がんに用いられるアフィニトールの効果と、口内炎といった副作用を取り除く方法について解説します。

アフィニトールとは、どういうお薬?

mTORは、がん細胞の増殖を促進するタンパク質です。

アフィニトールは、このタンパク質の働きを抑えることで、抗腫瘍効果を示します。

以下のようながんで、用いられます。

・根治を望むことが難しい乳癌

・結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫

・結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫

・根治を望むことが難しい腎細胞癌

・神経内分泌腫瘍

アフィニトールの飲み方は?

ここでは、乳がんに焦点をしぼって、どのように飲むかや、副作用の管理の仕方について説明します。

1日 1 回10ミリグラムのアフィニトールを内服します

そして、ホルモン療法と併用することが前提となります。

ホルモン療法として、エキセメスタン(アロマシン)という薬を飲むことになります。

ちなみに、ホルモン療法の副作用については、こちらで解説しています。

アフィニトールの副作用は?

頻度を問わなければ、以下のような副作用が起こる可能性があります。

口内炎、間質性肺疾患、感染症、骨髄抑制、腎不全、高血糖、悪性腫瘍(二次発癌)、進行性多巣性白質脳、血栓性微小血管障害、心嚢液貯留

この中で特に頻度が高いのは、口内炎と間質性肺炎です。

この2つには、非常に注意を払わないといけません。

約50%の方に口内炎は発症します。そして約8%の方に非常に重度の口内炎が発生すると言われています。

また、間質性肺炎に関しては、約40%の頻度で発症します。そして約4%の方に非常に重度の間質性肺炎が発生すると言われています。

口内炎に対してどのような対策をしたらよいか?

口腔ケアをすることが重要です。

口内炎に有効とされる半夏瀉心湯という漢方を併用すると、さらに、効果的です。

万が一、口内炎ができて、辛い時には、ステロイド口腔用軟膏を用います。

ちなみに、口内炎ができてしまったとしても、漢方を用いることにより、治癒までの期間を半分に短縮するというデータがあります。

間質性肺炎に対してどのような対策をしたらよいか?

間質性肺炎になると、以下の数値が上昇います。

  • SPーD
  • KL−6

したがって、これらの数値を定期的に採血します。そして、もしこれらの数値が上昇してきたときには、間質性肺炎に対するアクションを起こすことになります。

具体的なアクションの起こし方を説明します。

1、症状がなく、画像所見で、間質性肺炎が疑われる場合

同じ用量のままで、治療を継続。間質性肺炎の治療はしない。

2、症状はあるが、日常生活に支障はなし。

症状とは、咳のことを指します。

症状がなくなるまで、休薬します。この症状を取り除くために、必要に応じて、ステロイドという薬を用います。

そして、改善したら、1段階減量をして、アフィニトールを再開します。

3、症状がある上に、日常生活に支障があり。

症状とは、以下のようなことです。

発熱、呼吸困難、咳

症状がなくなるまで、休薬します。この症状を取り除くために、ステロイドという薬を用います。

そして、改善したら、1段階減量をして、アフィニトールを再開します。

4、命に関わる症状

休薬して、ステロイドによる治療をします。そして、回復しても、アフィニトール以外の薬を用いることになります。

基本的には、間質性肺炎は、早期発見、早期治療すれば、大丈夫です。

さて、乳がんの治療においては、それ以外にも、気をつけるべきことがあります。

その詳細は、こちらです。

 

 

ライター紹介 加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医
小樽協会病院の消化器内科主任医長

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

がんの漢方外来も、運営

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」と、「大腸がんと告知されたときに読む本」を出版。

この記事を書いた著者のことを、もっとよく知りたい方はこちら

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