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卵巣がんのステージ4でも楽に余命を伸ばす!再発転移の治療と末期の対応を医師が解説

こんにちは。加藤隆佑です。がん治療専門医として、小樽協会病院という総合病院で勤務しています。

さて、今日は、卵巣がんについてのお話です。卵巣がんで、ステージ4や再発といった状況ですと、長くは生きられないと、途方にくれているかもしれません。しかし、必ずしも、そうではありません。

油断ができない状況であることは事実ですが、劇的に良くなる方がいらっしゃります。

抗がん剤治療ができないような、末期の状態であっても、よりよい状態にもっていくことは、できます。

あなたが、副作用で苦しんでいるならば、もっと楽に治療を受けることも、できるようになります。

希望を持ちつつ、治療を受けていきましょう。

そして、再発やステージ4の卵巣がんを克服する確率を、跳ね上げていきましょう。

そこで、私の16年間のがん治療の経験を踏まえて、あなたの悩みの解決の手助けになることを、書いていきます。

 

ステージ4や再発で、抗がん剤治療は、本当に必要なのか?

ステージ4の卵巣がんの場合

ステージ4A:胸水中にがん細胞を認める。
ステージ4B:がんが腹腔を超えて転移している(そけいリンパ節も含める)。もしくは、肝臓や肺といった遠くの臓器に転移している。

また、卵巣がんの組織型には、4つのタイプがあります。

最も多いのは、漿液性卵巣がんであり、抗がん剤が非常に効きやすいです。

類内膜腺がんは、子宮体がんを合併することがあります。そして、漿液性卵巣がんと同様に、抗がん剤が効きやすいです。

粘液性卵巣がんと、明細胞腺がんは、漿液性卵巣がんに比べると、抗がん剤が効きにくいです。

さて、抗がん剤治療でがんを縮小させて、手術ができる状態になれば、手術をします。

手術によって、がんを可能な限り切除してから、抗がん剤治療になることもあります。

ステージ4であっても、抗がん剤と手術で、完全寛解にもっていける方も、中にはいます。

そして、卵巣がんの治療において、抗がん剤はとても重要な役目を果たすことになります。

「カルボプラチン+パクリタキセル(もしくはドセタキセル)」による抗がん剤治療の癌を死滅させる力は、非常に強いからです。

さらに最近は、上の抗がん剤に加えて、アバスチン(ベバシズマブ)という分子標的薬を併用することも、増えてきています。よりよい治療効果になります。

そして、がんを寛解の状態(画像上、がんをい指摘できない状態)にまで、もっていきましょう。

「卵巣がんが、寛解になるか、否か」が、予後に影響を与える分岐点になってきます。

また、標準的な治療方法以外にも、卵巣がんを寛解の状態にもっていくのに、役立つことは、あります。

そのようなことも取り入れて、卵巣がんを寛解に持っていく確率を高くすることが、できます。

アバスチンによる治療中の抜歯

アバスチンの治療を受けているときに、虫歯がひどくなり、抜歯をしないといけない状況になるかもしれません。

アバスチンは、傷の治りを悪くしたり、出血がひどくなることがあるので、抜歯の前には、アバスチンを止めることが、推奨されています。

抜歯の4から6週前から、アバスチンをとめて、抜歯の傷が良くなってから、アバスチンを再開することになります。

抜歯の治療期間にもよりますが、約2ヶ月くらいアバスチンを止めることになります。

卵巣がんの寛解状態を維持するために、アバスチンを受けている人であれば、2ヶ月もアバスチンを止めることは、好ましいことでは、ありません。

そのような観点から考えると、抗がん剤治療を受けることが決まった段階から、歯科受診をして、治療をすべき歯を治療しておくことが好ましいです。

今回は、卵巣がんのお話ですが、どのがんにおいても、抗がん剤治療をすることになったら、事前に歯科を受診して、歯のチェックを終わらせておくことが推奨されています。

卵巣がんの再発の場合

半年以上してからの再発の場合は、初回に用いた抗がん剤であるカルボプラチンを併用する化学療法になります。

例えば、「カルボプラチン+ドセタキセル(タキソテール、ワンタキソテール)」「カルボプラチン+ドキシル」といった治療です。アバスチンを併用することもあります。

それなりの治療効果が、望めます。

再び寛解状態にもってこれるケースも、それなりの頻度であります。

卵巣がんの再発後に、再び寛解状態に近い状態に、もっていけたとします。

そのような場合は、寛解の状態を維持するために、リムパーザという飲み薬が、2018年から用いることができるようになりました。

一方で、半年以内に再発した場合は、カルボプラチンといった白金系に分類される薬を、用いない治療になります。以下のどれかが、用いられます。

ドセタキセル(別称はタキソテール、ワンタキソテール)
エトポシド(ラステット、ペプシド)内服
ゲムシタビン(ジェムザール)
リポソーム化ドキソルビシン(ドキシル)
パクリタキセル(タキソール)
トポテカン(ノギテカン、ハイカムチン)

これらの抗がん剤の効き目は、それほどよいわけではありません。

治療に手詰まり感を感じます。

そのような段階では、標準的な治療法以外の治療も、検討すべきです。

遺伝子検査をして、何らかの分子標的薬を用いられないかを調べても良いでしょう。治験を受けることも、選択肢の1つにあがります。

ちなみに、「パクリタキセル+カルボプラチン」は、ある程度の体力がないと、受けることができない治療です。

副作用に耐えられる体力を維持することが、非常に重要ともいえます。

また、副作用に耐えられる体力がない方は、無理をしてまで、抗がん剤治療を受けるべきではありません。逆に、寿命を短くすることに、なりかねないからです。

さて、2ヶ月間ほど、治療を行った上で、抗がん剤の治療効果を確認します。

CTや、腫瘍マーカーの数値で、がんの増殖が抑えられていれば、抗がん剤の効果はあると判定されます。

がんの勢いが強く、切羽詰まった状態の時もあります。その場合は、2ヶ月よりもっと短い期間で、抗がん剤の効果判定をします。

適切なタイミングで、抗がん剤の効果の判定をすることが大切なのです。

適切なタイミングで、やってもらえるかは、医師の腕による部分も、多いところです。

「もっと早い段階で抗がん剤の効果判定を行い、別の抗がん剤を変更しておけば、もっと長く元気に過ごすことができたかもしれない。」ということも、あるということです。

そして、一部の人は、劇的に効いて、完治を目指すことができるくらいに、なることがあります。

だからこそ、治らないと決めつけないで、治療を受けるというスタンスは必要です。

腫瘍マーカーが増加してきたら、どうしたらよい?

定期検査の検査結果で、腫瘍マーカーが少し上昇することがあります。そのくらいならば、不安に思う必要はありません。

しかし、右肩上がりに上昇する場合は、注意が必要です。

たとえ、正常域内であったとしても、右肩上がりに数値が上昇するときは、卵巣がんが増殖してきている兆候です。

治療に、なんらかの工夫を付け加えないといけないサインと言えます。

卵巣がんの5年生存率を、実際は、高くすることはできる。

上記のデータは、2006年から2008年の間に、卵巣がんの診断や治療を受けた患者様に基づいたデータです。

つまり、10年前の治療に基づくものですので、現在の発達した治療であれば、よりよい治療成績になっています。

以前に比べれば、卵巣がんの治療効果は、高っているのです。

卵巣がんのステージ4は余命を数える段階?

ステージ4であっても、数年にわたって、元気にされている人はいます。中には、完治に持ってこれるケースもあります。

一方で、全身に転移して食事もほとんど食べられない状態のステージ4ですと、数週間しか生きられない人もいます。

結果として、卵巣がんステージ4の5年生存率は28.3パーセントとなります。

そして、工夫をすることにより、さらに、生存期間を伸ばせることは、様々な医学データから判明しています。

ステージ4でも治ることがあるということを示すために、卵巣がんよりも、難治性のがんである膵臓がんを例にだして、お話しします。

肝臓転移があり、ステージ4の診断。抗がん剤治療で、肝臓の転移は消失。

しかし、膵癌のがんの部分は、大血管を巻き込んでいて、手術では、とれない状態。しかし、これ以上の抗がん剤治療の継続は困難であり、手術を試みることになる。

お腹の中を手術で見てみると、血管を巻き込んでいる部分は、がんではなく、治療により繊維化した部分であることが、判明。

最終的に、手術で、がんを取り除くことができる。

 

さて、このような、良い治療結果にしていくためには、病院の治療だけを受けていれば良いわけではありません。

 

抗がん剤の効果を、増強させることは、できる。

抗がん剤治療の効果を、よりよいものに、することは、できます。例えば、ハイパーサーミア(温熱療法)を併用することは、よいでしょう。

よりよい治療結果につながるというデータも、複数あります。

漢方を併用すると、よりよい治療結果につながるというデータも、複数あります。

もちろん、厚生労働省からは、「ハイパーサーミア」や「漢方」を、保険診療で用いることは認められています。


一方で、これらの治療は、十分に普及していないのも、事実です。主治医は、その治療のことを知らないがために、「そんな治療は、役に立たない」と言われる方も、います。

私も、以前は、そのように感じていました。しかし、それらの効果を肌身で感じてからは、「ハイパーサーミア」や「漢方」は、非常に有効な治療の1つと確信しました。

幸いなことに、最近は、漢方に理解を示してくれる医師が、増えてきています。

大切なところなので、もう一度、書きます。

病院の治療は、データも豊富であり、重要な治療法であることは、事実です。

その治療法に、「ハイパーサーミア」や「漢方」といった枝葉をつけると、もっとよいです。

副作用を減らすことにも、つながります。

あなたの今の治療に、簡単に取り入れられることなので、つけ加えていきましょう。

免疫療法は、効果があるのか?

免疫療法には、2種類あります。1つ目は、保険診療で認可されている免疫チェックポイント阻害薬のことです。例えば、オプジーボといった薬剤です。

そして、ここでお話しするのは、自由診療で用いられる免疫療法です。リンパ球や樹状細胞といった免疫に寄与する細胞を、あなたの体のなかに、注入する治療のことです。

「データが乏しく、値段も高く、効果もほとんどない」と主張される医師は、多いです。

しかし、本当なのでしょうか?

ここでは、詳細は割愛しますが、結論から言うと、「抗がん剤と併用することによって、がんを非常に縮小させることのできること」は、頻度は低いながら、あります。

そうである以上、一部の方には、有効な治療法であると考えるのが妥当です。

遺伝子検査は、効果があるのか?

手術の検体や採血で、がん細胞の遺伝子を調べます。その遺伝子の結果から、あなたに有効かもしれないお薬を、知ることができます。

例えば、遺伝子検査をした結果、以下のような結果がでたとします。

HER2陽性

その場合は、ハーセプチンという分子標的薬が有効かもしれないということが、判明します。

ちなみに、ハーセプチンは、卵巣がんでは、保険診療内で用いることができない薬剤です。

ハーセプチンで治療をすることになったとしても、全額自費になるという問題はあるのですが、遺伝子検査を通して、あなたのがんを抑える新たな薬剤が判明する可能性はあります。

抗がん剤の副作用を、もっと取り除くことが、できる。

抗がん剤の副作用で、寿命が短くなることがある。

抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を与えます。

特に髪の毛、口や消化管などの粘膜、あるいは血球をつくる骨髄は、影響を受けやすいです。その結果、脱毛、口内炎、下痢が起こったり、白血球の数が少なくなることがあります。

その他、全身のだるさ、吐き気、手足のはれ、しびれ、心臓への影響として動悸(どうき)、肝機能障害、腎機能障害が出ることもあります。

こうした副作用が、どの程度出るかに関しては、個人差があります。

副作用が著しい場合には、抗がん剤の量を減らしたり、抗がん剤治療の中断を検討することもあります。

副作用がひどいと、体力を消耗するからです。高齢の方ですと、そのことがきっかけで、寝たきりになることもあります。

そのようなことは、寿命が短くなることにも、つながります。

あなたが、辛いと思っている副作用を、主治医に、しっかり伝えましょう。そして、副作用対策をしてもらいましょう。

幸いにも、最近は副作用を、かなり取り除けるようになっていますよ。

抗がん剤の副作用を取り除くために、◯◯を伝えないといけない。

例えば、以前は、吐き気で悩まれる方が、非常に多かったです。しかし、最近は、そのようなことは、減りました。非常によく効く吐き気止めが、使えるようになったからです。

以前とは、比べものにならないくらいに、吐き気に悩まされずに、治療を受けられるようになってきています。

そのような事実があるにもかかわらず、吐き気に悩まされながら治療を受けている方がるのも、事実です。

その原因として、以下の理由があげられます。

  • 副作用で苦しんでいることを、主治医が把握できていない。
  • 主治医が副作用対策を熟知していない。

本来であれば悩まなくてもよい副作用に、悩まされる人は、多いです。

普段から、医師とのコミュニケーションを、しっかりとることが、必要です。しっかりコミュニケーションをとっても、副作用がとれない場合は、セカンドオピニオンで、他の医師の意見を聞きましょう。

私の外来にも、そのような悩みで、受診される方は、いらっしゃいます。

副作用の原因で、もう一つ忘れてはいけない理由は、過剰な量の抗がん剤が投与されていることがありうることです。

もう少し具体的にお伝えします。

抗がん剤は、体重と身長から、投与量を計算しますので、体重が減ったならば、抗がん剤の量を、減量しないといけません。

しかし、体重が減ったにも関わらず、従来の体重の量で計算された抗がん剤の量が、投与されていることがあるのです。

それは、過剰な量の抗がん剤になり、強い副作用がでることになります。

体重のキロ程度の増減は、気にしなくてもよいですが、それ以上の体重の増減のときは、主治医に伝えるべきです。

抗がん剤による口内炎は、もっと楽にできます。

エレンタールという栄養ドリンクがあります。これを飲むと、抗がん剤によってできる口内炎を減らすことができるというデータがあります。

データの数は少ないのですが、その効果を実感して、診療に利用している病院は、複数あります。

私もエレンタールの効果に驚き、よく用います。

ちなみに、私の著書のにも、エレンタールの効果のことを、書いています。

諦めないで、いろいろ調べてみると、あなたの悩みを解決できる方法があるものです。

ちなみに、私は、広くは普及していない治療方法であったとしても、しっかりリサーチします。

そして、再現性の高い効果があるものは、ブログなどで、書いています。

標準的な治療だけが、治療でないことは、知っておいて欲しいです。

抗がん剤による吐き気は、もっと楽にできます。

抗がん剤の副作用である吐き気を、もっと取り除くことは、できます。

最近になって、非常に効果のある吐き気止めがでたからです。

しかし、その薬を主治医が適切に用いることができないために、吐き気を取ることができていないケースを、たまに見かけます。

そのような可能性があるときには、セカンドオピニオンなどで、他の医師の意見を仰ぐと、よいでしょう。

また、あなたが、吐き気で辛い事を、主治医に伝えたつもりでも、伝わっていないことは、多いです。

そのような場合は、主治医に伝えたいことを、短い手紙に書いて、外来の診察の前に渡すとよいでしょう。

確実に、あなたの伝えたい事が伝わります。

あらゆる手段を使って、吐き気を楽にしましょう。吐き気や嘔吐は、体力の低下につながるので、必ず解決しないといけない副作用の1つです。そして、多くの場合が、解決できます。

副作用を減らして、もっと楽に治療を受ける方法は、あります。

 

抗がん剤によるしびれは、もっと楽にできます。

卵巣がんで、よく用いられる抗がん剤の1つであるパクリタキセル、ドセタキセル、カルボプラチンです。これらの薬剤で、特に注意しないといけない副作用があります。

それは、しびれです。専門用語では、末梢神経障害と呼ばれます。

後遺症としてしびれが残り、自分で歩く事が困難になったり、ボタンを自分でつけれなくなることもあります。

しびれに関しては、適切な対処が必要です。

しびれがでたときには、主治医に報告して、適切な対処をしてもらいましょう。

標準療法で用いられる方法では、しびれが十分に改善しないこともあります。そのような場合であっても、しびれを改善させる方法は、あります。

また、しびれが、なるべく出現しないようにする予防法もあります。

パクリタキセル、ドセタキセルの副作用による筋肉痛

パクリタキセルやどせたキセルによる筋肉痛で、悩まれる人は、います。

ノイトロピンというお薬で、症状を改善させることができるので、試みるべき価値のある方法でしょう。

代替療法的な手法を取り入れることにより、副作用を緩和させることも、できます。

転移した部位に合わせた特殊な治療法と症状

肝転移

肝臓に転移していると、ステージ4の段階になります。したがって、ステージ4に基づいた治療を受けることになります。つまり、抗がん剤治療です。

肝転移の数が少数であり、肝臓以外にがんが存在せず、さらに、肝転移の状態が長期間にわたって落ち着いているときは、以下の治療法が検討されることもあります。

放射線治療
手術

次に症状に関してですが、「転移したがんが、肝臓の大半を、占拠した段階」に至ってから、肝転移による症状が、でることが多いです。

例えば、黄疸といった症状です。

また、採血の結果で、肝機能障害がでたときに、「肝臓の転移が、悪化したのであろう」と心配される方が多いですが、そうではありません。

大半のケースは、抗がん剤などによる肝機能障害か、「転移したがんが、胆管という胆汁の流れ道を塞ぐこと」による、肝機能障害や黄疸です。

リンパ節転移と症状

広い範囲に転移している場合のリンパ節転移は、手術で取り除くことは、不可能であり、ステージ4の診断となります。その場合は、ステージ4の治療に準じた治療、つまり抗がん剤治療が中心となります。

ただし、リンパ節転移が、一部分だけにとどまるときは、放射線治療を検討することもあります。

次に症状に関してですが、大きく腫れたリンパ節が、神経に触れると、痛みがでます。腫大したリンパ節が、臓器を圧排すれば、それに伴う症状が出ます。例えば、転移して腫大したリンパ節が、胆汁の流れ道を、押しつぶせば、黄疸が出現するといった感じです。

どの部位のリンパ節に転移して、さらにそのリンパ節がどの程度、腫れるかによって、症状は異なります。

腹膜播種と症状

お腹の中に、腹膜という部位があります。そこに、種がまかれるように、バラバラと、がんが広がることを腹膜播種(ふくまくはしゅ)と呼びます。ステージ4に該当します。ステージ4の治療に準じた治療、つまり抗がん剤治療が中心となります。

さて、抗がん剤で制御がうまくいかない腹膜播種を制御するための、特殊な治療法があります。

お腹の中に、直接抗がん剤を投与するという方法です。腹腔内化学療法と呼ばれます。腹腔内のがん細胞を制御するのに、有効な治療法です。

それによって、腹膜播種が綺麗に、消失するケースは、珍しくありません。

問題点として、この治療法が広く普及はしておらず、一部の施設でしか行われていないことです。

腹膜播種が進むと、腹膜というお腹の膜に炎症がおこり、腹水がたまります。それがひどくなると、お腹がパンパンになったり、手足がむくみます。

卵巣がんにより腹水多量になり、お腹がパンパンになったときの治療法

さて、腹膜播種がひどい状況になると、腹水がでます。腹水の量が非常に多いと、食事量が減り、全身の状態が悪くなることがあります。

そのような状況での、抗がん剤治療は、副作用のリスクが高くなるので、慎重に行わないといけません。

前述した腹腔内化学療法は、比較的副作用が少ない治療なので、全身状態が悪く、体力が消耗していても、安心して受けることができます。

また、腹水でお腹が張って辛いという症状をとるために、小さな針をお腹にさして、腹水を抜くことがあります。注意点として、腹水だけを抜くと、体の栄養成分も、抜けてしまうということです。

そのことを避けるために、抜いた腹水を「ろ過+濃縮」して、腹水の中の栄養分だけを体内に戻す、腹水ろ過濃縮再静注法(CART)を行うことがあります。

卵巣がんによる痛みは、もっと、とる事ができる。

卵巣がんの治療を受けるときに、最も大切なことは、症状をとることです。

痛みがあるときは、痛み止めを飲む事になります。なかなかとれない痛みであるならば、モルヒネといった医療用麻薬を用いることに、なります。

痛みをとることを中途半端にして、治療を受けるべきでは、ありません。

痛みがある結果、食事量が減ったり、睡眠不足になって、体力が落ちるからです。体力が落ちると、病院の治療に耐えられなくなる事も、珍しくありません。

症状をとること、そして、体調を整えることを、第一目標にしましょう。その上で、病院の治療を受けましょう。

卵巣がんの治療では、その部分が、肝要になります。

卵巣がんステージ4や再発の卵巣がんは治る?それとも、末期で余命を数える段階?そして末期症状とは?

「ステージ4、再発=末期がん」と、思われがちですが、ステージ4でも、完治される方は、います。

私が考える末期とは、自分の力で歩くことも食事をすることもできないほど、弱りきっている段階と考えます。そのような段階にならない限りは、受けるべき治療はあります。

また、ステージ4(もしくは再発)にも、いろんな状況が想定されます。

肝臓に転移が1つだけある方
肺や肝臓に無数の転移のある方
すべての抗がん剤治療を試み、治緩和ケアを提案される方

上記の通り、ステージ4(もしくは再発)といっても、いろんな段階があるのです。

ステージ4や、再発であっても、寛解にもってこれることは、あります。

さて、ここでは、効果の期待できる抗がん剤治療を、提案することができない段階の対応について、詳しくお伝えします。

このような段階は、病気に伴う心と体の痛みを和らげる治療、つまり緩和医療が中心となります。

  • 痛みがあるときは、痛み止めの薬の量を調節する。
  • 精神的に落ち込んでいるときは、カウンセリングを受けたり、抗うつ薬の量を調節する。

上記のような治療のことを指します。

もちろん、がんと診断された時期から、上記のことは、同時並行でおこなっています。「効果の期待できる抗がん剤治療が提案できない段階」は、そのことを、より強化していくとういことです。

この段階における治療は、決まったやり方があるようで、ありません。かなり、医師の力量が問われるところなのです。

そして、緩和医療をうけていただくことも、より長く生きていくことにつながることは、証明されています。

抗がん剤、手術、放射線治療だけが、より長く生きていくための治療ではないことを忘れてはいけません。抗がん剤、手術、放射線治療を受けなくても、体調を整えることを心がけるだけでも、より長く生きられます。

そのために、漢方や薬膳的な食事といった東洋医学も、取り入れるべき価値のあることです。

そして、毎日の生活に、楽しみを持ちながら、生活できるようにしましょう。

最後に、まとめとなりますが、子宮頸がんと戦うためには、以下の点に注意が必要です。

  • 抗がん剤治療、放射線治療、手術をバランスよく用いる
  • 病院での治療で、体力を消耗しないようにすること
  • 適切な漢方
  • 適切な食事内容

その結果、卵巣がんによる症状を、楽にできます。

卵巣がんを、もっと小さくしていくことも、できます。

余命宣告をされていたとしても、もっと長く生きることは、できます。そして、子宮頸がんに負けない体を、作っていきましょう。

そのために、知っておくべきことがあります。

ライター紹介 ライター一覧

加藤隆佑

加藤隆佑

加藤隆佑

癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

がんの漢方外来も、運営しています。

これまでの経歴です。

医学部卒業後、秋田赤十字病院、手稲渓仁会病院で、消化器がんの診療に従事。現在は、小樽協会病院消化器内科主任医長

2015年には、緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」を出版させていただく機会をいただく。

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