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胃がんの治療の流れ|症状と診断ならびに治療を医師が解説

 2019/06/12 胃がん  

こんにちは。加藤隆佑です。がん治療の専門医として、小樽協会病院で勤務しています。

さて、私の17年間の胃がん治療の経験を踏まえて、胃がんの治療の流れと、胃がんを克服するためのコツを書いていきます。

胃がんの症状

胃がんは、かなり進行しても、症状がでない場合があります。代表的な症状は、胃の痛み、不快感、胸やけ、吐き気、食欲不振です。

しかし、これらは胃がんに特有の症状ではありません。食べ過ぎでも生じる症状です。検査をしなければ、診断はできませんので、医療機関を受診し、検査を受けましょう。

特に、体重が減るという症状の場合は、背景にがんを強く疑わせる症状なので、注意が必要です。

もし、胃がんであることが判明したら、胃がんが、どのくらい広がっているか(ステージ)を調べないといけません。

胃がんは、ステージによって、治療方針が異なるからです。

胃がんの診断と、ステージの決め方

胃カメラの検査により、胃がんを疑わせる病変があれば、病変から細胞を採取します。その結果より、胃がんであることが確定します。

胃がんがあることが確定したら、CT検査を受けてもらうことにより、ステージを決めることができます。

胃カメラの検査とCT検査より、以下の状況を把握できます。

  • どの程度、胃の粘膜に、がんが、食い込んでいるか?
  • 転移しているリンパ節の数
  • 遠くの臓器(肺、肝臓、腹膜など)に転移しているか?

以上の情報をもとに、ステージは決定します。

ステージの詳細は以下の表の通りです。

ステージを決める最大の目的は、治療方針を決めることにあります。

複雑にみえるステージのことは気にしないで、あなたが、以下のうちの、どの段階にいるのかを、知っていただくことが、大切です。

  • 内視鏡治療で治癒が望める段階
  • 手術で治癒が望める段階
  • 手術はできない段階であり、抗がん剤治療が必要な段階

次に、ステージ別の治療法を簡単に解説します。

胃がんのステージに応じた治療法

ステージ0の胃がんの治療方針

内視鏡的な治療で、切除します。それにより、治癒します。

胃がんステージ1

腹腔鏡もしくは開腹による手術で切除したら、治療は終了です。その後は、再発してこないか、外来で経過をみることになります。

胃がんステージ2

腹腔鏡もしくは開腹による手術で、胃がんを取り除きます。その後は、しばらくの間、抗がん剤によって、再発率を下げる治療を受けていただくことになります。

がんを手術で全部切除できたように見えても、その時点で、すでにがん細胞が別の臓器に転移している可能性があるからです。

術後の抗がん剤治療は、負担のない範囲で抗がん剤治療を受けることは大切です。

以下のような抗がん剤を、投与されることが多いです。

TS-1(ティーエスワン)という飲み薬を1年間

胃がんステージ3

腹腔鏡もしくは開腹による手術で、胃がんを取り除きます。その後は、しばらくの間、抗がん剤によって、再発率を下げる治療を受けていただくことになります。

がんを手術で全部切除できたように見えても、その時点で、すでにがん細胞が別の臓器に転移している可能性があるからです。

術後の抗がん剤治療は、負担のない範囲で抗がん剤治療を受けることは大切です。

このような治療により、再発率は、数%下がります。

しかし、それだけでは、十分な治療効果とは言えません。さらに、漢方や、薬膳的な食事といった東洋医学的なことを、加えましょう。

再発する確率を、さらに、0に近づけることができます。

この段階で、漢方や、食事療法を取り入れることは、非常に重要なのです。

例えば、愛知がんセンターから、以下のような報告があります。

877症例の胃がんの手術後の生存率と食生活の関連を検討。

豆腐を週に3回以上食べていると、再発などによるがん死の危険率が0.65に減り、生野菜を週3回以上摂取している場合の危険率は0.74になる

 

上記のデータは、胃がんの再発率と、食事内容に関係があるというデータです。

データでも、食事が、がんの治療成績が良くすることは、示されているということです。

さて、胃の切除のために、思ったように食事が取れなくなることが、あります。また、ダンピング症候群で、悩まされることもあります。

そのような時も、食事療法を取り入れると良いです。

再発をさらに抑える方法は、こちらでもご紹介しています。

胃がんステージ4(もしくは再発)

肝臓、肺、腹膜、複数のリンパ節に、がん細胞がある状態のことです。この状態は、がん細胞が、体に広く散らばっていると予想されます。

手術による治療では、がんをすべて取り除けないために、抗がん剤治療が中心となります。

抗がん剤であれば、がんを倒す薬の成分を、体の血流にのって、体中にひろがったがん細胞に、行き渡らせることができるからです。

その治療により、体に広く散らばっているがんが、制御できたと予想される場合は、根治を目指した手術が、なされることも、あります。

ステージ4の胃がんの治療の詳細は、こちらです。

胃がんは、完治を望める病気になりました。

胃がんは、以前に比べると、克服できる病気になってきました。

一方で、さらに、生存率をあげたり、再発率をさげるために、病院の治療に加えて、取り入れるべきことも、あります。

病院で受ける治療は大切ですが、それだけでは、十分ではないのです。

そのために、あなたに知って欲しいことがあります。

さらに高い確率で、完治の段階に、持ってこれるようになります。

胃がんに負けない方法は、こちらで学ぶことができます。

ライター紹介 ライター一覧

加藤隆佑

加藤隆佑

加藤隆佑

癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

がんの漢方外来も、運営しています。

これまでの経歴です。

医学部卒業後、秋田赤十字病院、手稲渓仁会病院で、消化器がんの診療に従事。現在は、小樽協会病院消化器内科主任医長

2015年には、緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」を出版させていただく機会をいただく。

私の細かなプロフィールは、運営者情報、もしくは自己紹介の記事をご覧ください。

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