医師と適切なコミュニケーションをとるコツを医師が解説
医師と適切なコミュニケーションをとるコツを医師が解説
こんにちは。加藤隆司佑です。
医師とは、しっかりとコミュニケーションをとることが必要です。
病状を、しっかり把握することができます。
自分の要望を、しっかり聞いてもらうことも、できるようになるでしょう。
逆に、コミュニケーションをとらないと、満足のいく治療になりません。
副作用による悩みを伝えられなかったために、命に関わる結果になることすら、あるのです。
しっかりと、コミュニケーションをとれる関係を作っていきましょう。
そのためにも、以下のことは、最低限心がけて欲しいです。
1、診察室に入ったら、笑顔であいさつ
そうすることにより、第一印象を良くできます。第一印象は、その後のコミュニケーションに強い影響を与えます。
2、診察室に入ったら、自分の名前を伝える。
このことは、患者の取り違えを防ぐことにもなります。
3、診察が終わったら、ありがとうと、言う。
感謝の言葉を聞くことにより、医師は嬉しい気持ちになります。
これも、今後の円滑なコミュニケーションを、することにつながります。
4、医師との会話は、端的な話を心がける。
なるべく簡潔に、自分の状態や要望を伝えた方が良いです。
診察時間は限られているからです。
このような心がけだけでも、よい医療を受けることにつながることでしょう。
さて、最後に主治医に、何かをお願いするときの、コツをお伝えします。
あなたから、主治医にお願いをしても、聞いてもらえないことも、あります。だからこそ、工夫が必要なのです。
ポイントは、「感謝を伝えること」と、「医師の意見を、はじめに、のべてもらうこと」です。
はじめに、見本となる以下の事例を読んでください。
(腹水をへらすのに、Aという薬が良いということを聞き、主治医に処方を依頼するという場面)
患者:いつも、私の治療をしていただき、ありがとうございます。先生のおかげで、毎日を楽しく過ごせています。
(原則1:感謝を伝える)
医師:どういたしまして。
患者:最大限の治療をやっていただいていますが、腹水のせいで、お腹がはって、辛いです。今の治療以外に、他に方法は、ないですか?
(原則2:医師の意見を、ひとまず述べてもらう)
医師:ないですね。このままの治療がベストですよ。
(ここまでの段階で、医師は、少し持ち上げられた結果、少し気持ちがよいはず)
患者:実は、知人のがんの専門医の友人から、腹水に対して、Aというお薬が良いと聞きました。保険でも処方できるようです。
私は、ぜひ試してみたいです。必ずしも効くとは限らないそうですが、私はぜひ試してみたいです。もしよろしければ、先生、協力してもらえませんか?
(「飲んでも良いですか?処方してもらえませんか?」という質問で聞かない。)
そのような質問をすると、NOという答えになる確率が高くなる。)
もちあげて、もちあげて、最後に要望をお話するということです。
もう少し詳しくお話しますね。
患者から医師に要望をだすと、以下のような反応をする方が、いまだに、少しいます。
- 感情的になり、良い気持ちにならない。その結果よい返事をしない。
- 素人に何が分かる!という気持ちになり、よい返事をしない。
本来は、そのようなことは、人として、ダメです。しかし、現実は、「正しいことも言っても、オッケーと言ってもらえないこと」も、あるのです。
そうであるならば、そのことを前提にして、対応しましょう。
子供を扱うのと同じと、考えれば良いです。
泣いている3歳の子供を、なだめるのに、「泣くのをやめなさい」とは、言わないですよね。理由は、その方法では、泣きやまないからです。
笑わせる、楽しませる、おかしをあげるなど、あらゆる手を、利用するのが、正解です。
医師に要望を通すときも、同様なのです。
もちあげて、もちあげて、最後に、要望を伝えてください。
そして、最後に、感謝の言葉も忘れずに。
なるべく簡潔に、お話をしてください。
外来の時間帯は、手短な会話をすることが大切になります。医師は、たくさんの患者さんをみないといけないからです。
もし、大切なお話があるときは、外来以外の時間帯で、時間をとってもらいましょう。
もしくは、自分の希望や、近況報告をお手紙にして、病院に郵送しておいた上で、外来受診をしても良いです。
診察の前に、受付の人に、要望を書いた手紙を渡しておいても、良いです。
いろんな医師がいるので、もっとよい会話の仕方もあることでしょう。アレンジして、やってみてくださいね。
気持ちを整えるために知ってほしいことの補足