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気持ちの持ち方が、がんに与える影響とは?

こんにちは。加藤隆佑です。

あなたが抗がん剤の副作用で悩まれているならば、その原因の1つにあなたの気持ちの持ち方にある可能性があります。

先日も以下のようなデータが発表されていました。

乳癌のホルモン療法の開始前に、薬に対してネガティブな予測を持つ患者では、内分泌療法2年後の副作用のリスクが高かった。

呼吸困難、めまいなど、薬剤とは直接関係しない副作用もみられた。

多少の不安は誰もが持ちますが、極端な不安は、よくない結果を引き起こすのです。

そのことに関して逆のこともいえます。

このお薬は効く!と思って飲んだほうが、よりよい効果がでるということです。

そのような検証をしたデータも、以前にありました。

治療を受ける上でどのような気持ちで治療を受けるかは、本当に重要なことです。

あなたの予後すら左右するのです。

その不安をとるために、大切なことは2つ。

1つは、がん治療に対するある程度の知識です。

注意点として、ネットの書き込みばかりを読んでいると、正確なことが分からなくなります。

もう1つは、あなたを手助けしてくれるサポーターがいて、何かあれば、すぐに対応してくれる関係を作るということです。

サポーターとは、主治医をはじめとする病院のスタッフやご家族です。

この2つがしっかりとできているかを確認しましょう。

その上で、もう一つ取り入れてほしいことは、私の著書である「抗がん治療を受けるときに読む本」に書いてある、感謝のワーク(p220)です。

これを、毎日やってほしいです。

心持ちというのは、非常に重要なのです。

それだけで、がんが小さくなることもあるのですから。

そして、週に1回は、感謝のワークの応用編をしてほしいです。

感謝のワークの応用編を紹介します。

感謝のワーク応用編のやり方を説明します。

はじめに、紙を用意して感謝する項目を100個書いてください。

100個書くことに意味があります。

20個や30個で思いつかなくなる方が多いのかと思います。

100個を書くとなると、

水があることに感謝
太陽の光があることに感謝

などという、当たり前のことに感謝することになりますが、もし100個かけていない方は、当たり前のことを感謝するという分野も書いてください。

次に、さらに100個書いてください。

もう当たり前のことを感謝する対象も尽きたと思った方が多いと思いますが、次の100個は簡単です。

自分にとってつらいこと、つらかったことに感謝するのです。

つらいこと、つらかったことに感謝できると奇跡的な良いことが起こります。

バカらしい・・・・・と思った人も多いでしょう。特に関東に住まわれている方は、そんな反応を示しがちで、関西の方は、「ホンマかいな!けど、奇跡おこるならやってみよ」といって、書いてくれる方が多いです。

これはやったもの勝ちなのですが、それができると、大きな変化が内面で、
でてきます。

少し詳しくお話しますと、人は自分の力だけで生きれているわけではありません。どれだけがんばって生きようとしても、例えば、車がつっこんできたり、天災によって、亡くなることもあるわけです。

生きるということは、「生かされている」という面もあるということ。その
感覚を知ることが大切であり、このエクササイズを通してそれを感じることができます。

静かな環境でやってみてくださいね。

このようにして、気持ちを整えてほしいです。

気持ちを整えることは、本当に大切です!

そして、ここまでしないと、がんと向き合うための気持ちは、なかなかできあがりません。

同時に、週に1回は、緑の多いところで、深呼吸をするようにしてください。

自然の力をかりると、さらに気持ちは整うことでしょう。

執筆医師:加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医

札幌禎心会病院がん化学療法センター長

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」と、「大腸がんと告知されたときに読む本」を出版。

加藤隆佑医師の論文

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