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薬膳DVDの修正点、並びに重要な補足

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こんにちは。加藤隆佑です。

薬膳DVDをご購入いただきまして、ありがとうございました。

DVDリリース後も、新しい知見が得られたり、多数の漢方や食事療法の指導を通して、DVDでお話していることの修正点が出てきました。

修正点についてお手数をおかけいたしますが、ご一読のほど、宜しくお願い致します。

玄米の食べ方

玄米は、食べ方を間違えると、体に負担を与えるので、注意して食べるように、お話しております。

一方で、注意して食べているつもりでも、体の負担を与えながら、食べてしまっている方も、複数いるという問題があることに、気がつきました。

そのような観点から、玄米ではなく、「3分つき(もしくは5分つき)のお米」を第一の推奨にします。

一部の方は、「玄米を食べないと、がんは克服できない」と思われている方もいらっしゃりますが、そのようなことは、ありません。

玄米を食さなくても、がんを克服されている方は、たくさんいます。

どうしても、玄米を食べたい場合は、たまに、食べる程度にしてください。そして、食べるときは、いつもよりも、ゆっくりと、しっかり噛んで、食べることを意識してくださいね。

そして、3分つきのお米ならば、「芽ぐみ米」は、おすすめです。

インターネットで購入できます。

例外として、DVDでご説明しましたヌカの部分を煎た上で、摂取することや、玄米を発酵させて、食すること(例えば、玄米甘酒)は、オッケーです。

ただし、長岡式酵素玄米などは、体に負担がかかるので、推奨いたしません。

動物性たんぱく質を、極端に制限はしなくてもよいです。

「食事療法を開始するときは、植物性たんぱく質を中心にして、動物性たんぱく質を非常に少なくすること」を、DVDの中で、お話しているところが、あります。

しかし、たくさんの方の食事指導をする過程で、「動物性たんぱく質を非常に少なくすること」は、必要ないことが、分かりました。

植物性たんぱく質であれ、動物性たんぱく質であれ、良質な環境で育てられたものであれば、バランスよく摂取してもらうという対応で、支障はございません。

一方で、良質な環境で育てられた動物性たんぱく質を入手することは、難しいという問題点があります。

しかし、羊肉、鶏肉、卵に関しては、良質な環境で育てられたものを入手することは、それほど難しくはありません。

つまり、抗生剤や遺伝子組み換えを用いない飼料(理想は有機の飼料)や、牧草で育てられたお肉(卵)を心がけてほしいです。

そのあたりのことについては、DVDでもお話しているので、ご参照ください。

注意点として、動物性たんぱく質が多すぎると、腸内で不消化を起こしやすくなります。

そのような観点からは、「植物性たんぱく質の量>動物性たんぱく質の量」(もしくは「植物性たんぱく質の量=動物性たんぱく質の量」)にした方が無難でしょう。

「野菜炒めのときに、お肉を少しアクセント程度に入れるイメージ」でお肉をとり、「ステーキのようにドカンとお肉を食べること」を避けるイメージです。

良い環境で育てられた卵は、1日に1〜3個は、食べると良いです。とても、良質なたんぱく源になります。また、海の汚染はひどいので、魚の取りすぎには注意をしてください。

そのようなことを書きますと、結局のところ、植物性たんぱく質を中心とすることになるのでしょうが、「多少なりにも、動物性たんぱく質を摂取すること」に、抵抗を感じる必要がないことを、強調したいです。

そして、たんぱく質の総摂取量は、体重の0.1%以上を意識してください。

例えば、体重が50キロならば、最低でも、一日50グラムのたんぱく質を摂取するイメージです。0.1%より少し多いくらいの量がよいです。

最後にどのようなたんぱく質が良いかをまとめておきます。

納豆といった発酵食品・卵は、かなり優先順位は高い摂取すべきたんぱく質です。

また、植物由来のものたんぱく質としては、豆系のものを増やしましょう。大豆、ひよこ豆、赤いんげん、黒インゲン、青エンドウなどです。大豆に偏らず、いろんな豆を利用すると良いです。サラダにミックスしても良いでしょう。

「有機蒸しミックスビーンズ」という手軽に豆を取れる製品もあります。

豆腐だけとか、豆乳だけとかに偏った植物性たんぱく質のとり方はダメです。

そして、良い環境で育てられた羊や鳥のお肉も、取り入れていきましょう。

脂の取り方は、がんの制御や成長に、強い影響力を与える。

セミナーでは、お話していませんが、非常に重要なことが最近になって、判明しているので、追加いたしました。

オメガ6脂肪酸を控えて、オメガ3脂肪酸をたくさん取ることが大切です。

オメガ6を多く含むもの:マーガリン、市販ドレッシング、食用油(キャノーラ油など)、ショートニング

オメガ3を多く含むもの:えごま油、インカインチオイル、フラックスオイル、ナッツ(くるみなど)、青魚

具体的には、間食は、ナッツにすると、良いです。クルミはおすすめです。ちなみに、私は、クルミ、アーモンド、カシューナッツをミックスして食べています。

ピーナッツはどの程度の効果があるかはっきりしないために、推奨していません。

無塩・食物油不使用・添加物の無添加のものを選んでください。

また、オメガ3をいっぱい含む、インカインチオイルを、1日に小さじ2.5杯ほど飲むのも、非常に効果的です。

インカインチオイルの代用としては、シソ油やアマニ油でも良いです。

またナッツを日常生活に取り入れている場合は、オイルの量の上限は小さじ2.5杯より少なくなります。

具体的にどのくらい少なくするかをはっきりと数値化できませんが、その辺りは直感に頼った対応で良いでしょう。

ちなみに、オメガ3脂肪酸を多少取りすぎても、体の害にはなりません。

ただし、鮮度が重要ですので、オイルの封を開けたら、1ヶ月以内に使用してください。

また、普段の調理用の油は、遺伝子組み換えではない菜種を用いた菜種油をオススメします。

最後に、新たに注意すべき点について書きます。

最近メーカーはショートニングやマーガリンをなるべく用いないで製品を作ろうという努力をしています。

しかし、ショートニングやマーガリンを用いない代わりに、問題となる添加物が使われるケースが多いです。

例えば、原材料にパーム油と書いてあるものは、BHAという酸化防止剤も使われているケースが大半です。これは体に非常に負担をかける添加物です。

多少摂取しても問題はないのですが、毎日摂取し続けることは避けないといけません。

ちなみに、BHAを記載する義務はないので、商品の原材料名のところには書かれていません。

また、食用油と書いてあるものは、どのような食用油を使っているかがわからないので、メーカーに確認する必要があります。

たまに、体に負担のかかる油を取り入れてしまうことはやむを得ませんが、あなたが頻繁に使う食材に食用油と書いてあれば、どのような食用油なのかをメーカーに聞くと良いです。

チリも積もれば山となるのです。

油に関しての、さらに詳しい内容は、こちらに書いています。

乳製品について

口をすっぱくして、「乳製品は良くないです!」とお伝えしてきました。

しかし、最近になり、乳製品を食べても良いケースがあるという、結論に至りました。

詳細は、以下の通りです。

—–

よい環境で育てられた牛由来の乳製品であれば、よい。

よい環境で育てられた牛とは、自然に生えている牧草だけを食べて、育てられることが理想。

しかし、そのような牛は、希少であり、有機の飼料を使って、育てられたものも、良しとする。

同時に、日本人の7割が、乳糖不耐症である事実を忘れてはいけない。どれだけよい牛乳であっても、乳糖不耐症の方は、腸の負担になる。従って、ヨーグルトや、チーズという形で摂取するようにする。

—–

ちなみに、よい環境で育てられた牛由来の乳製品は、少ないです。

ほとんどが、いろんな物が含まれる飼料などで、育てられています。それらは、非常に大きな問題を、引き起こすと考えられます。

そうはいっても、よい環境で育てられた乳製品を探せば、少ないですが、あります。

北海道では、以下のようなものがあります。

それを用いて、ヨーグルトを作るのも、よいです。乳がんの方であっても、前立腺がんの方であっても、良いです。

この点は、以前の私の主張と、異なるものですが、今は、上の記載が、正しいです。

もしあなたが、「本当に大丈夫?」と、不安になるのであれば、無理に乳製品を取らなくても良いです。乳製品なしでも、健康的な生活を送れるのですから。

糖質制限食を、すすめません。

がんの治療において、厳格な糖質制限をやっている方がいます。

ちなみに、厳格な糖質制限食は、糖質を摂の取量を、1日30〜60gを目標にします。

私は、これをすすめません。

糖質制限食をすると、「一時的に」元気になることはあるのは事実です。そのことを目的に、短期間の糖質制限をすることは、あります。

しかし、長期的な糖質制限はすすめません。体に非常に負担がかかるのです。

この話をすると、「がん細胞は、糖質をエネルギー源にしているから心配です」いう声をききます。

このことは事実なのですが、体も糖質を必要としていることを忘れないでほしいです。

大切なことは、血糖値が高くならない食べ方です。

そのために、以下のことを気をつけるのです。

①精製された糖質(白砂糖、白米など)のとり過ぎを控える。

三分つきのお米、黒砂糖、ラカンカなどを用いると、血糖の上昇は緩やかになります。

②糖質の量を過剰にしない。

炭水化物をとり過ぎないようにしましょう。常識的な量にするとよいです。

③糖尿病の方は、適切な治療を受ける。

このような工夫が、血糖値が高くならないことに結びつきます。

あとは、血糖の上昇を抑えるものを取り入れるのもよいでしょう。

たとえば、キクイモに含まれているイヌリンはとても有効な物質です。

イヌリンは、天然のインスリンと呼ばれているくらいです。

それ以外の小さな修正点

5点スライドに修正点と補足があります。

●訂正1

がん自体、もしくは治療による副作用でよく悩まされる症状というタイトルのスライドの修正点です。

口内炎:スイカズラ(10g/d、葉を煎じたものを口に5分含む、花(金銀花)ならば、薬酒にしたものを口に5分含む)という記載は、以下が正しいです。

口内炎:スイカズラ(10g、煎したものを1日の中で数回に分けて口に5分含む。最後に、飲んでもよいし、吐き出してもよい。花(漢方名は金銀花という名前で販売)の方が、葉よりも薬効は強い。)

●訂正2:漢方の煎じ方のスライドの修正点です。

漢方を煎じるときの容器に関しては、どのようなものでもよいとお話していますが、鉄製のものだけは避けて下さい。

ステンレス(鉄も含んでいますが、ステンレスならば、鉄が溶けてこないので、大丈夫です)、ホーロー、ガラスといった素材であれば、よいでしょう。

そして、煎じる時間なのですが、60分煎じたほうがより効果的なので、60分煎じてください。

●訂正3

補足1というスライドで、以下のような記載がありました。

—–

例1)放射線治療でのどが痛い

びわ酒(内、外から攻める)
レンコン
(すり下ろして、そのしぼり汁をのむ。蜂蜜や酢で味付けしてもよい)
すいか (すいか糖なら、なおよい)
なしのすり汁

例2)おなかに膿ができた

ゆず1個をスライスしたもの(乾燥品の方が効果がよい)と、するめの足2本を400ccの水にいれ、30分煎じて、一気に飲む

—–

これらは、その通りなのですが、それらのやり方では、効果がでる割合が、それほど高くないことが、判明しました。

例1と例2のやり方は、削除といたします。

そして、「放射線による咽頭痛」は、以下の2つの方法が、非常によいので、以下の方法を代替案とします。

1) ムコスタを利用

ムコスタというお薬3錠を、病院で処方してもらいます。これは、胃薬の1種です。ムコスタを、水100ccにとかして、1日かけて、少量ずつ5分ほどかけて、うがいをしつつ、呑み込みます。

2) エレンタールという栄養剤を、1日半分から1本飲む(病院で処方)

●訂正4

びわの種を推奨していましたが、入手が難しくなりました。代替品は、杏仁(アンズの種の粉末)4グラムになります。

この経緯や購入先は、こちらをご参照ください。

●訂正5

「お粥」というタイトルのスライドがあり、そこに、お粥のレシピが1つあります。塩を加えることを記載してありませんでしたので、塩を味付けとして、加えてください。

補足

胃の一部がない方は、ビタミンDとカルシウムを多く摂取する意識をしてください。

簡単に摂取するためには、サプリメントがよいでしょう。

また、黒ニンニクよりも効果的なニンニクの取り入れ方についても、ご一読ください。

さて、今後も、DVDの内容をバージョンアップすることがあります。その折には、ご連絡いたします。