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妊娠中の抗がん剤治療について

 2019/06/20 がんと子供  

こんにちは。加藤隆佑です。

今日は、妊娠している最中の抗がん剤治療について、まとめてみることにしました。

日本語のサイトでは詳しい情報が少なく、英語のサイトの内容をまとめています。

1000人にがんの方がいれば、そのうちの1人が妊娠している最中に発見され、乳がん、子宮頚がん、甲状腺がん、リンパ腫、悪性黒色腫、性腺腫瘍に多いです。

また、妊娠中にがんになったからといって、それが胎児に転移することはありません。

健全な赤ちゃんを生む事はできます。

ただし、注意点があります。

がんの検査のためのCTは、被爆の点から、注意しないといけません。

胸や頭のCTは、問題ありませんが、腹に関しては胎児にあたるので、注意です。

より危険をさげるならば、お腹のまわりに、放射線を通さないエプロンをしながら、検査をうけると、よりよいでしょう。

ちなみに、MRIやエコーの検査は、胎児に影響はでません。

治療に関しては、がんが初期の段階であれば、出産が終わるまで待ってもよいとされています。

また、妊娠初期(3ヶ月)までは、胎児への影響が強いため、治療は難しいです。それ以降であれば、比較的安全にできます。

治療の中で最も問題になるのは、抗がん剤です。一部の抗がん剤に関しては、妊娠3ヶ月以降であれば、比較的安全にできるとされています。

抗がん剤が直接胎児に影響を及ばさなくても、抗がん剤によって、母体が貧血になったり、食欲不振になることにより、低体重での出産になることもあるので、注意が必要です。

また出産後も、母乳を与えてはいけないこともあるので、注意が必要です。

予後に関してですが、妊娠していないに見つかった場合と比較して、変わらないとされています。

最後に、妊娠中にがんが見つかった場合には、以下のことを主治医に聞いてください。

1, これまで、妊娠中のがんの治療をどの程度あつかったことがありますか?

2, どのような治療計画で、その治療計画をたてた理由はどのようなものでしょうか?

3,今すぐ治療をしたほうがよいか、それとも、治療開始は遅らせたほうがよいですか?

4, 治療を送らせることにより、私の予後に影響がありますか?

5, 胎児に長期的に、もしくは短期的に、どのような危険がありますか?

6, 母乳で育てることができますか?

7, 私と、私の家族を支えてくれるサービスは、何かありますか?

抗がん剤治療を妊娠中に受けて、胎児への10年から20年先への影響は全く分かっていません。

そのあたりのことが、早く分かってくれるとよいと思います。

ライター紹介 ライター一覧

加藤隆佑

加藤隆佑

加藤隆佑

癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

がんの漢方外来も、運営しています。

これまでの経歴です。

医学部卒業後、秋田赤十字病院、手稲渓仁会病院で、消化器がんの診療に従事。現在は、小樽協会病院消化器内科主任医長

2015年には、緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」を出版させていただく機会をいただく。

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