エンドキサンという内服の抗がん剤は、乳がんに効果があります。
こんにちは。加藤隆佑です。
エンドキサンという抗がん剤があります。
以下のがんに対して、効果があるとされています。
- 乳がん
- 肺がん
- 咽頭がん
- 胃がん
- 膵がん
- 肝がん
- 大腸がん
- 子宮頸がん
- 子宮体がん
- 卵巣がん
- 多発性骨髄腫
- 悪性リンパ腫
- 急性白血病
- 真性多血症
エンドキサン の乳がんに対する効果とは?
さて、乳がんに対しては、「5ーFuとファルモルビシン」という抗がん剤と併用して、用いられることが、多いです。
つまり、3つの抗がん剤を併用して、治療を行うということです。
しかし、エンドキサン単剤だけでも、がんを抑える力はあります。
たとえば、以下のような報告があります。
進行乳癌 65 例に対し 50 ~ 150 mg/日の経口投与を行い,27 例(41.5%)に他覚的効 果が認められ,その効果持続期間は平均 9.85 ヵ月であった 。
(エンドキサン 錠のインタビューフォームより、引用)
再発乳癌 37 例 に 50 ~ 100 mg/日の経口投与を行い,9 例(24.3%)に他覚的効果が認められ,効果持続期間平均 14.3 ヵ月を得たとの報告がある。(エンドキサン錠のインタビューフォームより、引用)
ステージ4や再発の乳がんにおいては、エンドキサンを内服することにより、非常によい結果になることが、あるのです。
この治療法は、昔は、よくされていたのですが、最近は、あまりされなくなりました。ガイドラインに、この治療法の記載が、ないからです。
しかし、これまでのエンドキサンの内服による治療実績を考慮すると、試みるべき価値のある治療法になります。
ちなみに、もしエンドキサンを服用するならば、1日あたり100から150ミリ前後を2回に分けて飲むのがよいです。
エンドキサンの副作用は?
内服で、用いる場合は、大きな副作用がでることは、少ないです。
比較的、出現頻度の高い副作用は、骨髄抑制です。
骨髄抑制とは、血液の工場である骨髄の機能が低下することにより、貧血,白血球減少,血小板減少が出現することです。
適切に対処すれば、心配はいりません。
また、脱毛は高い頻度で出現します。
頻度は非常に低いのですが、出血性膀胱炎という副作用がでることがあります。そのときには、緊急の対応が必要です。
そして、長期間、エンドキサンを内服する場合には、子宮がんの発症に、気をつけないといけません。
この単元のまとめ
エンドキサンの内服は、乳がんのガイドライには記載がありません。
しかし、一部の方には、非常によい治療結果になります。
したがって、試みる価値の高い治療法となるでしょう。
さて、エンドキサン以外にも、非常に試みるべき価値の高い治療法はあります。