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放射線治療を受けた時に、手元に残しておきたいものとは?

こんにちは。加藤隆佑です。

あなたが、放射線治療を受けられたのならば、その治療の記録をしっかり、残しておく必要があります。

例えば、最近は、以下のような事例ことがありました。

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子宮がんで、以前に放射線治療を受けた。

そして、新たながんになり、放射線治療を、受ける必要がある。その部位は、以前に受けた放射線治療の箇所と、一部重なる可能性がある。

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このようなケースにおいては、過去の放射線治療で、どのような線量の分布で、照射したのかを、調べないといけません。

そうしないと、安全に照射できないからです。

しかし、問題は2点あります。

1、カルテの保存期間は、5年であること。5年たてば、破棄されている可能性があること。

2、病院がつぶれる可能性も、あるということ

そうなると、過去の治療が、どのように行われたか、確認することができません。

そのようなことに備えて、自分の治療内容を、手元に残しておく必要があると、考えます。

そのことは、手術の術式についても、いえます。

例えば、以下のような事例がありました。

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胃がんの治療を30年前に受けられた方が来院する。

胆管という部位に対して、内視鏡治療が必要な状態であった。

30年前に受けた胃がんの手術の術式を、手術を受けた病院に問い合わせたら、カルテの保存期間がすぎて、破棄されていた。

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術式によっては、特殊な内視鏡を用いないといけないことがあるから、問い合わせたわけですが、分からなかったという事例です。

2つの事例を挙げて解説してきましたが、あなたが受けた治療内容を、手元に残しておいた方が良いことがあることを、覚えておいて欲しいです。

もし、治療内容を手元に残すのであれば、病院にカルテ開示を請求して、放射線治療の計画の内容や、手術内容をコピーさせてもらいましょう。

カルテ開示と聞くと、びっくりされるかもしれませんが、最近は、カルテ開示の敷居は低くなっているから大丈夫です。

執筆医師:加藤隆佑


癌治療認定医
内科学会認定医
消化器病学会専門医
消化器内視鏡学会専門医
肝臓専門医

札幌禎心会病院がん化学療法センター長

(2021年9月までは、小樽協会病院消化器内科に所属)

消化器領域のがん(食道、胃、すい臓、肝臓、胆のう、大腸)を専門としつつ、がん全般についてアドバイスをしています。

緑書房より「抗がん剤治療を受けるときに読む本」と、「大腸がんと告知されたときに読む本」を出版。

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