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自律訓練法でリラックス!その方法を医師が解説

こんにちは。加藤隆佑と申します。

がんの治療を受けている方や、そのご家族の方は多大なストレスを受けることが多いです。

ストレスは、不眠、食欲不振など、様々な症状を引き起こします。

だからこそ、ストレスを減らすこと、つまり、リラックスを心がける必要があります。

その手助けとなる手法の1つに、自律訓練法というものがあります。

自律訓練法は、1932年にドイツの精神科医ヨハネス・ハインリヒ・シュルツによって創始された自己催眠法です。

ストレス緩和、心身症、神経症などに効果があり、リラックスをして、体と心の疲労をとることに役立ちます。

そこで、自律訓練法のやり方を説明します。

準備
背もたれのあるイスに、座る。

もしくは、あおむけに寝てもよい。

ベルト、時計、眼鏡など、体を締めつけるものは、はずす。

暗く、静かな場所で、行う

手順①両腕・両脚に重さを感じる

1、利き腕に意識を向ける。利き腕が右なら、「右腕がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。

2、逆の腕も同様に行う。

3、右脚全体に意識を向ける。「右脚がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。

4、逆の腕も同様に行う。

以上のプロセスを通して、両腕、両脚が重いことを感じる。

手順②両腕・両脚に温かさを感じる

1、利き腕に意識を向ける。利き腕が右なら、「右腕がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。

2、逆の腕も同様に行う。
右脚全体に意識を向ける。「右脚がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。

3、逆の腕も同様に行う。

以上のプロセスを通して、両腕、両脚が温かいことを感じる。

手順③

心臓に意識を向け、「心臓が静かに打っている」と心の中でゆっくり繰り返す。

手順④

呼吸に意識を向け、「自然に楽に呼吸している」と心の中でゆっくり繰り返し、腹式呼吸を行う。

手順⑤

おなか、胃の辺りに意識を向け、「おなかが温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。

手順⑥

額に意識を向け、「額が心地よく涼しい」と心の中でゆっくり繰り返す。

さて、自律訓練法では、めまいや脱力感などが、生じることもあるため、訓練の後は消去動作を行うことが推奨されている。

【消去動作】

ゆっくり目を開ける。
手を前に出し、力を入れてグーの形を作る。
勢いよくパーの形に開く。

ちなみに、リラックス効果を期待している場合は、手順2まででも、効果が実感できることが多いです。

10分から20分を目安に、1日2回行ってみましょう。

そして、ストレスを減らして、がんの治療を受けられるようにしていきましょう。

参考論文:Effect of Autogenic Training for Stress Response: A Systematic Review and Meta-Analysis

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