抗がんの食事療法の補足事項
こんにちは。加藤隆佑です。
抗がんの食事療法の補足事項があります。
1、講座では、一部のビタミンによりがんのリスクを上げるという解説をしました。
それ以外にも、抗がん剤の治療効果を落とすという報告もあります。
例えば、以下のような報告です。
こちらの論文では、以下のような結論となっています。
ビタミンA、C、E、カロテノイド、コエンザイムQ10などの抗酸化サプリメントを治療前および治療中に使用することが、治療効果を落とす可能性が指摘されています。
ビタミンB12や鉄剤も同様に、治療効果を落とす可能性が指摘されています。
他のデータでも、抗酸化サプリメントの使用には慎重にならないといけないという報告もあります。
以上より、このようなサプリメントや薬の使用には慎重にならないといけません。
ただし、鉄欠乏性貧血の時には、鉄の補給により貧血の改善を促さないといけないので、鉄の薬を飲む必要があります。
(他のデータを考慮すると、ビタミンCに関しては、問題はないという印象を持っています。)
2、近年の野菜の栄養価の低下に対する対処法
こちらの図が示しているように、近年の野菜の栄養価は落ちています。
従って、なるべく毎日とってほしい野菜(にんにく、人参、キャベツ、生姜、セロリ)に関しては、入手できる範囲で、旬に関係なく取り入れていれつつ、その上で、旬の食材を取り入れると良いです。
旬ではない野菜を使う場合、栄養価が低くなることがあるので、その分量を増やして補うのも良いでしょう。
ファイトケミカルスープという形で飲む場合は、野菜の量を増やしても飲む負担は増えません。
補足:毎日とってほしい野菜(にんにく、人参、キャベツ、生姜、セロリ)に関しては、スライド資料の80のところをご確認ください。
4、体重を減らさない工夫、体重を増やす工夫
について、講座でご説明しています。
もう1つ試みる価値がある方法があります。それは、ファイトケミカルスープを飲む際に、野菜も一緒にして飲むことです。
講座では、
・・・・・
もちろん食べても大丈夫です。
ただし、野菜の成分の大半は、スープの方に移行しており、
(スープに移行しない成分は、
そして、野菜を食べ過ぎて、肝心のスープの摂取量が少なくなって
というような内容を解説しています。
つまり
野菜を入れても、飲もうと計画しているスープの量をのめていれば、ファイトケミカルスープをこさずに野菜と言っても一緒に飲んでも問題ないですし、体重の維持・体重のアップにつながります。
もし、体重の維持やアップをしたい方は、このような方法も取り入れてみてください。
5、野菜を入れても、「飲もうと計画しているスープの量をのめる」のであれば、野菜をこさずに、野菜も一緒に摂ることを推奨するという方針といたします。
ただし、
ファスティング強化プランの際にファイトケミカルスープを飲むときは、消化吸収の負担を減らすために、野菜を入れたとしても少なめにしてください。
断続的ファスティングの時で、朝食の時にファイトケミカルスープを飲むときは、先ほどと同じく、消化吸収の負担を減らすために、野菜を入れたとしても少なめにしてください。
6、飼育環境の良い中で作られたお肉を入手できない時の対処法
お肉を減らし、お肉以外の蛋白源のものを増やすというのが、解決策となります。
具体的には、
卵は、1日あたり2個
大豆は、
納豆
煮豆をベースにした献立
お味噌
を意識して、1汁1野(〜2菜)で献立を作れば、お肉をほとんど食べなくても、抗がんの食事療法はできます。
ちなみに、大豆を水で戻して大量保存しておくと楽です。
1, 夜、寝る前に、鍋に大豆を入れて、水をたっぷり入れる。
ただし、大豆は鍋の深さの1/5以下にする。
2, 翌朝には、大豆は水をたくさん吸って、パンパンになる。
3, 水ごと中火にかけて、沸騰したら弱火で茹でる。泡が出て吹きこぼれる
時には、泡をすくってとる。
4, 15分から25分茹でて、出来上がり。
(茹でるかわりに蒸したら、蒸し大豆になります。ビタミンやミネラルが茹でるよりも
保たれます。)
5, 冷ましたら、1回分ごとに、小分けして冷凍
あとは、味噌汁など、いろんな場面で使えます。
卵に関しては、平飼いで遺伝子組み換えでない飼料を用いて育てられた鶏の卵は、お肉に比べれば経済的なことが多いです。
その上で、以下の食材を意識すれば、必要な栄養をしっかり摂れます。
まごはやさしい
(まめ、ごま、海藻類、野菜、魚、しいたけ(のようなキノコ類)、いも類)