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今後期待される、がんの薬剤の一覧

 2020/05/18 最新情報  

こんにちは。加藤隆佑です。

抗がん剤に対して、様々な治療薬が開発されています。

近い将来使えるであろう効果が期待される薬剤をご紹介いたします。

胃がん

1、「レンバチニブ+免疫チェックポイント阻害薬」による治療も、導入される見込みが高そうです。

2、HER2が陰性である胃がんのファーストラインにおいて、「免疫チェックポイント阻害薬であるニボルマブを併用した抗がん剤治療」も、承認される見込みが高そうです。

食道の腺癌にも、この治療法は有効である可能性が高そうです。

3、ドセタキセルという治療歴のある方に対して、「FOLFIRIとラムシルマブ併用」の治療が有効であるという報告があります。これも期待ができる治療法です。

食道がん

キートルーダと化学療法の併用が、化学療法のみと比べて全生存期間と無増悪生存期間を有意に延長できることが報告されました。

今後はそのような治療が、主流になる可能性が高いです。

肺がん

1、タグリッソという薬剤の効果がなくなったときには、Poziotinibという薬剤が有効かもしれないという報告がでています。

効果が期待ができるお薬です。

2、MET exon14遺伝子の異常の場合に、2020年8月にタブレクタ(カプマチニブ)という薬剤が認可されました。

タブレクタ以外には、MET exon14遺伝子の異常に対して、テポチニブはすでに認可されています。

3、Tiragolumabという抗TIGITヒトモノクローナル抗体薬も、有望視されています。

ちなみに、 TIGIT は、がん免疫に関わる免疫チェックポイントタンパク質の1つです。

4、免疫チェックポイント阻害薬であるニボルマブイピリムマブの併用療法も、非常に期待のできる肺がん治療薬です。

ファーストラインで用いると、従来の抗がん剤よりも治療成績がよいことが判明しています。PD-L1という蛋白質の発現状態とは関係なく効果が期待できます。

そして、この治療法が効果が出た場合は、非常に長期間、効果が持続することが期待できます。

5、EGFRの遺伝子変異の中で、del19もしくはL858R変異がある肺がんに関しては、ファーストラインで「ラムシルマブとエルロチニブの併用療法」が有効です。

これは、アメリカでは、すでに承認されています。

大腸がん

1、マイクロサテライト不安定性がある大腸がんで、ステージ4の場合で、一番はじめに用いる薬剤は、キートルーダになる可能性が高そうです。

従来の治療法に比べると、副作用が非常に少ない上に、非常に治療効果がよいです。

2、BRAF遺伝子に変異がある場合は、従来の抗がん剤は、あまり効果が期待できません。

そのような場合に、「エンコラフェニブ+ビニメチニブ+セツキシマブ」の併用が非常に有効とされています。

現在承認待ちの段階です。

肝臓がん

カザボンチウニブ(マルチキナーゼ阻害薬)や「ニボルマブ+レンバチニブ」という薬剤も効果が期待できるとされています。

乳がん

トリプルネガティブの乳がん

抗Trop2抗体薬(sacituzumabgovitecan-hziy)が有望視されています。

また、「自己免疫賦活剤 ImprimePGG +免疫チェックポイント阻害薬」も有望視されています。

PDL1(CPSが10以上)という蛋白質がある乳がんに対して、キートルーダを併用した抗がん剤治療も認可される見込みが高いです。

ちなみに、すでに、テセントリクという免疫チェックポイント阻害薬を抗がん剤と併用して用いることは認可されています。

そして、高リスクのトリプルネガティブ乳がんに対して、手術前に「アブラキサンと免疫チェックポイント阻害薬のアテゾリズマブ治療(もしくはキートルーダ)」を行い、手術後の維持療法として、アテゾリズマブ(もしくはキートルーダ)を用いることは有効という報告も、非常に期待できる内容です。

さらに、再発防止のために、新しい試みの結果が明らかになってきました。

「手術+従来の抗がん剤」で、がんを画像上指摘できない状態になったあとに、低用量のゼローダという抗がん剤を飲むことも、再発抑制に重要な役目を果たすということです。

そのことも、今後は、実際の診療に取り入れられる可能性が高いと推測しています。

高リスクのHER2陰性の乳がん

手術前に、パクリタキセル+イミフェンジという免疫チェックポイント阻害薬+オラパリブ(分子標的薬)を投与すると、がんが完全に消失確率が2倍になるという報告があります。

HER2陽性の乳がん

チロシンキナーザ阻害薬であるtucatinibが有望視されています。

脳転移にも効果があるようです。「ハーセプチン+ゼローダ」と併用して用いられる薬です。

また、エンハーツという非常に強力な分子標的薬が、今年から使えるようになりました。

ただし、日本人には間質性肺炎が出やすいと言われおり、注意が必要です。

ちなみに、チロシンキナーザ阻害薬として、ラパチニブ(タイケルブ)という薬はすでに認可されていますが、同じタイプの薬剤であるニラチニブ(ゼローダと併用して使用)という薬も有望視されています。

ホルモン受容体陽性の乳がん

ホルモン受容体陽性の乳がんに対して、CDK4/6阻害薬であるイブランス (もしくはベージニオ)とアロマターゼ阻害薬の併用療法後に悪化した場合に、もしPIK3CA変異があれば、以下の薬剤が有効かもしれないとされています。

PI3Kα阻害薬Alpelisibとフルベストラントの併用療法

卵巣がん

BRCA変異陽性、もしくは、ゲノム不安定性を有する卵巣がんの維持療法として、オラパリブとアバスチンの併用療法が非常に有望な治療法です。

また、すべての卵巣がんの維持療法に対して、ニラパリブという薬が申請されています。まもなく使えるようになると思われます。

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