アトピーにヨーグルトは効果がある?良い食べ物と悪い食べ物を知り、克服を目指す。
こんにちは。加藤隆佑です。
私は、がんの治療を専門にしていますが、アトピーの漢方治療にも力をいれています。
そこで、本日は、「アトピーにヨーグルトは効果がある?良い食べ物と悪い食べ物」について、解説いたします。
ヨーグルトなどで、腸内環境を整えるとアトピー性皮膚炎は改善する。
アトピー性皮膚炎の改善には腸内環境を整えることが、非常に大事です。
そのためにすべきことの1つが、発酵食品を食べることです。
発酵食品は、腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を良くしてくれます。
それでは、ヨーグルトは、どうなのでしょうか?
一部の人は、乳製品に含まれるたんぱく質であるカゼインが、腸の負担になるケースあると主張されています。そして、乳製品は摂らない方がよいと。
さて、結論としては、そうではありません。大丈夫です。
ただし、よい環境で飼育されている牛から作られた乳製品を、心がけてほしいです。
たとえば、北海道では、「オーガニック牛乳」というミルクがあります。
このような乳製品から作られたヨーグルトは、とても良いです。
一方で、遺伝子組み換えの飼料を食べることにより育てられた牛の乳製品は、避けてください。
この話は「アトピーの悪化になる」という視点ではなく、「長きにわたって健康を維持する」という視点にたっています。
まとめますと、以下のようになります。
どのような牛乳であっても、体質的に乳製品にアレルギーがなければ、アトピーの悪化要因にはならない。
アトピー悪化にならなくても、健康の維持のためには、「よい環境で飼育されている牛から作られた乳製品」から作られたヨーグルトを心がけてほしい。
ちなみに、私は、オーガニック牛乳をかって、自宅のヨーグルトメーカーでヨーグルトを作っています。
また、腸に炎症を起こす食べ物は避けましょう。
アトピー性皮膚炎の悪化要因になります。以下のような食べ物のことです。
- 小麦粉(パン・パスタ・ラーメン・うどん・ピザなど)
- お菓子(スナック・チョコレート・おせんべい)
- 添加物(コンビニ弁当・スーパーの惣菜)
- 悪い油
腸内環境が良いかどうかの評価の仕方
腸の状態を知るためには、腸の健康のバロメーターである「便」を観察してください。理想的な便とは、以下のことを指します。
- 大きなバナナ1本分出る
- トイレットペーパーがいらないほどストンと出る
腸内環境を整えるだけで、アトピーは改善します。
さて、これ以外にも、食事を取る上で気をつけてほしいことがあります。
アトピー性皮膚炎と食べ物は関係する。避けるべき食品とアトピーに効く食べ物
大人のアトピーの場合は、経験的に、どのようなものを食べると調子が悪くなるかを、知っている方が多いです。
また、大人になるほど、アトピーの悪化と食事との関連性は低くなると主張される医師はいますが、そうではありません。
食べ物には、注意を払い続ける必要があります。
アトピー性皮膚炎のときに、ヒスタミンの放出を促す食べ物は、要注意
以下の食べ物が体内に入ると、ヒスタミンという物質を出すことがあります。
そば、ブタ、サラミ、サバ、マグロ、サケ、タラ、イカ、タコ、エビ、アサリ、ナス、トマト、ほうれん草、いも、たけのこ、イチゴ、パイナップル、アボガド、卵白、チーズ、しいたけ、まつたけ、チョコレート、ワイン、ビール、唐辛子
その結果、痒みがでることがあります。
過剰摂取は、避けたほうが良いです。
注意点ですが、これらを食べてはいけないのではありません。このような食べ物の一部が、アトピーの悪化につながることがあるというだけです。
食べてみて、アトピーが悪化しないならば、食べていただいて大丈夫です。
ヒスタミンを抑えて、痒みをとり、アトピーを改善させる食べ物はあるのか?
オメガ3脂肪酸を多く含む食事は、ヒスタミンを抑える可能性はあります。
たとえば、インカインチオイルや、シソ油は、オメガ3脂肪酸を豊富に含みます。
積極的に摂取しましょう。
アトピーとグルテン過敏症(小麦アレルギー)の関係
グルテンを減らすことで、アトピーが改善する事例はあります。
したがって、小麦製品をとる割合を減らす意義はあります。
アトピーと乳酸菌の関係
腸内細菌を改善すると、腸内細菌は改善し、アトピーの改善につながります。ただし、乳酸菌だけではなく、いろんな視点から、腸内細菌を整える意識が大切です。
アトピーとトランス脂肪酸
トランス脂肪酸は、アトピーの炎症を悪化させる可能性は指摘されています。
したがって、トランス脂肪酸は避ける極力避けた方が良いです。
以下のような報告があります。
- フレンチフライとチキンナゲットの 90%が工業由来トランス脂肪酸を 2%以上含 む油脂を用いている
- ケーキ、パン、クラッカー、パイ、クッキー等のベーカリーは、ショートニングやマーガリンとしてトランス脂肪酸が使われいることが多い。
このようなトランス脂肪酸を含むものは、避けましょう。
アトピーに効く食べ物
オメガ3脂肪酸は、体の中の炎症を改善させる力があります。
したがって、オメガ3脂肪酸の摂取は、心がけたいところです。
たとえば、インカインチオイルや、シソ油はは、オメガ3脂肪酸を豊富に含みます。
アトピー性皮膚炎を悪化させる食べ物のまとめ
腸内細菌を整えるものは、積極的にとりましょう。
また、たとえアトピーを悪化させない食べ物であっても、健康維持のために、以下のものは極力避けましょう。
- ハム、ソーセージ、サラミなどの加工肉
- 食品添加物、白砂糖、アルコール、タバコ
- 酸化した油、トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)
- 添加物
最後に、いろいろ気をつけるべきものがある中で、もっとも優先して避けるべきものは何かに関してです。
1、アトピーの症状の悪化に、つながるもの
これは、人によって異なることになります。
経験的に認識できているかと思うので、そのようなものは、避けましょう。
2、油
悪い油は、避けてください。
- トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)
- 酸化した油
アトピー性皮膚炎の食事に関する情報を集める際の注意点
私は、アトピー性皮膚炎の食事のことに記載してあるインターネットの記事を複数読みました。
そうしますと、アトピーの悪化に関係する食材、アトピーとは関係はなく健康に害のある食材が、ごちゃ混ぜになって書いてあるところが大半でした。
ちゃんと区別して、考えないといけません。
また、豚肉がダメで、牛肉は良いといった内容の記事も多いです。しかし、豚肉や牛肉の良し悪しを議論するのはナンセンスです。
どのような飼料で育てられた動物のお肉(もしくは魚)なのかが、一番重要な問題になります。
野菜に関しても、同様です。どのような環境(農薬の有無、化学肥料の有無)で育てられたかが、大切です。
アトピー性皮膚炎の食事療法で大切なこと
アトピー性皮膚炎は、食事内容だけに気をつけていればよいわけではありません。
睡眠不足も、アトピー性皮膚炎の悪化要因の1つです。
しっかり眠るようにしましょう。夜は10時までに寝るといった養生はとても大事です。
また食事を意識しすぎて、神経質になりすぎな人がいます。それも、できれば避けたいところです。
神経質になりすぎて、心が病んでしまえば、アトピーの悪化要因となることでしょう。
神経質になりすぎない程度の食事法で、十分です。
子供のアトピー性皮膚炎に食事制限は、必要か?
ここまでは、大人のことを中心に、書いてきました。
さて、子供の場合は、少し勝手が違います。
結論から言えば、食べて蕁麻疹が出た時以外は、食事制限は必要ありません。
また、子供が最も大切なものは、タンパク質です。
卵・肉・魚を、バランスよく食べてください。
野菜嫌いな子供はいます。無理やり食べさせるのは、もっともよくありません。
もちろんお母さんには、いろんな工夫をしていただきたいです。しかし、どうしてもうまくいかないときが、あることでしょう。
そのようなときは、タンパク質がしっかりとれていれば、よしとしてください。
そして、大きくなって分別がつくようになってから、野菜は食べられるようになってくれることを期待して、めげずに、少しずつ野菜を食べさせる挑戦を続けましょう。
さて、漢方治療もアトピー性皮膚炎に、非常に効果的です。