鉄のフライパンが優れている理由とは?
こんにちは。加藤隆佑です。
鉄のフライパンが優れている理由と、調理の際の注意点について解説いたします。
(いろんな見解があるので、いろんな見解のうちの1つという認識で読んでいただけると幸いです。)
・鉄のフライパンは、性能面においてフッ素加工のフライパンを超える
鉄のフライパンをしっかり手入れすると、フッ素加工のフライパンに近いくらいのくっつきにくいさにしていくことができます。
さらに、熱の電動性が非常に良いフライパンになります。何十年も使えるので、環境面で非常に良いです。
一方で、フッ素加工のフライパンを注意深く用いても、劣化は避けられないことが多く、買い替えが必要です。寿命は1〜3年で使い方を間違えると数ヶ月ということもあります。
もう1つ注意していただきたいことがあります。
・鉄のフライパンにせよ、フッ素加工のフライパンにせよ、調理温度が高温すぎる
そのような調理になってしまったことに、フッ素加工のフライパンに原因を発するという見解もあります。
調理の適温は170〜180度
フッ素加工樹脂の熱伝導率は鉄の200分の1くらいです。多くの方は鉄のようにスカッと熱が食材に伝わらないので、強火のまま調理をしてしまう傾向があるようです。
その結果、フッ素樹脂を溶かしてしまうような260度以上の温度で調理してしまっていることもありえます。
フッ素加工樹脂の調理においては、鉄のフライパンに比べれば、スカッと熱が通らない前提で調理をしていく必要があります。
そして、調理の適温は170〜180度です。
料理番組で、油から煙が立つ温度は200度以上であり、あまりにも高すぎです。
油から煙がたつのは、油が傷んでいることを示します。おいしくもないし健康にも良くありません。上限温度をしっかり守る事が大事です。
中華料理のような強力な火力を用いる時と、家庭の火力での調理では、調理の原理が大きく異なること、そして、家庭の火力でやるときは、調理の適温は170〜180度が適温であることを知って欲しいです。
つまり、うっすらと煙が出てくる直前が目安です。
これは、私の意見ではありません。
昔ながらの調理法を受けついだ何人もの料理の職人の共通した見解です。
野菜を作ろうとして、煙が立つくらい鍋が温まってしまったときには、どうしたらよい?
うっすらと煙が出てくる直前が目安でも、煙が出てしまうくらいに熱してしまうこともあるでしょう。
そのような時は、濡れた布巾の上に鍋を置き、ほんの少し冷ましてから、野菜を投入すると良いです。
もしくは、冷たい鍋やフライパンに、具材をすべて入れてから火を付ける「コールドスタート」を用いても良いでしょう。
野菜炒めをするときに、あっためたフライパンに入れましょうという本があるかもしれませんが、それが必ずしも正解ではありません。いろんな調理法があるのです。
ステーキも、必ずしも熱い鍋に入れて焼き始めるのではなく、コールドスタートで焼くという方法もあります。
いろんな調理法があり、どれが正解というのはあるわけではありません。
ただ、家庭の火力で調理をするときに、煙が立つくらい鍋が温まってしまったときというのは、温度が高すぎであるという認識は、どのような調理法でも、守った方が良いと考えています。
鉄のフライパンを買ったら、どのように処理したら良い?
鉄のフライパンを購入時に、油ならしをする必要があります。その方法に関しても、いろんな動画によって、若干、やり方が異なります。
様々なやり方の中で、正当なやり方のうちの1つを解説します。
初めて鍋を使うとき
1、 鍋全体の鉄の色が変わるくらい空焚きする(フライパンの種類によっては、この部分を省略できるものものあり)。
2、 洗剤などを使って、フライパンの内側と外側を邸内に洗ってすすぐ。
3、 良質で傷んでいない油を、表面をコーティングできるくらいの量の油をフライパンに入れて、全体に行き渡らせつつ、煙が立つようになったら10秒くらい待ったのちに火を切って、濡れた布巾の上に置いて、常温になるまで待つ。そして表面をふく(油ならし)。
用いる油は、亜麻仁油や、グレープシードオイルが良いです。
4、 常温になったら、新しい油を中に少し入れて全体行き渡らせるようにして、最後に鍋肌にまんべんなく刷り込むように拭く。
(一般的には3の工程で終了ですが、4の工程を加えることの意図は、加熱していない油、つまり傷んでいない油で最終段階のコーティングをするという事です。そうすることで、保管期間中にさびが出にくくなるようにすることもできます。)
これで調理の準備完了です。
調理を終えたら、
鍋を水であらって、最後に空焚きして水が全部蒸発させて(★)、戸棚にしまうと良いです。
そして、したばかりのフライパンの場合や、フライパンにくっつきやすくなったり、購入3と4の工程の作業を頻繁にすると良いです。そうすることで、フライパンに油が染み込み、フッ素加工のフライパンのようにくっつかないだけでなく、熱伝導率が良いフライパンに生まれ変わります。
はじめのうちは、毎日、(★)→3→4の工程をすると、油がとても馴染んだフライパンになる日が早くなります。
大変なときは、(★)の工程だけで良いです。
フッ素加工のフライパンのようにくっつかないだけでなく、熱伝導率が良いフライパンによる調理を覚えてしまうと、フッ素加工のフライパンには戻れません。
私が提案している方法とは少し異なりますが、この動画をみていただくと、鉄のフライパンがくっつきにくくなることがわかるはずです。
他にも、鉄のフライパンに焼いている最中にくっつきにくくする工夫があるので、そのことも踏まえて、以下のようにまとめとなります、
1、日々、鉄のフライパンのお手入れをする。
2、調理の前は、しっかり予熱する。目安はうっすらと煙が出てくる直前。
3、多めの食用油を入れて馴染ませる。余分な油はオイルポット等に移す。
4、小さじ1/2から1くらいの油を足し、食材を入れる。
5、火加減をやや控えめにして調理する(弱火〜中火)。
IH対応の鉄フライパンと、ガスコンロ対応の鉄フライパンの違いは?
鉄のフライパンが良いと感じた時に、IH対応の鉄フライパンと、ガスコンロ対応の鉄フライパンの違いがあるかについて疑問に感じる方がいらっしゃいます。
IH対応の鉄フライパンとガスコンロ対応の鉄フライパンの主な違いは、底面の構造です。IH対応の鉄フライパンは、磁力が金属の中を流れて熱を発するため、底面にステンレスの板が組み込まれています。
一方、ガスコンロ対応の鉄フライパンは、このような構造を持っていないため、IHクッキングヒーターでの利用には適していません。
いろんな見解があるので、いろんな見解のうちの1つという認識で読んでいただけると幸いです。